
トライアンフの人気モデル「ストリートツイン900」と「ボンネビルT100」。
どちらも英国らしいクラシックなデザインと上質な走りで、多くのライダーを魅了してきました。
しかし、実際に購入を考えると「違いが分かりにくい」「どちらを選べば後悔しないのか」と迷う人も多いのではないでしょうか。
ストリートツイン900は軽快さと扱いやすさが魅力、一方でボンネビルT100はクラシック感と存在感が際立ちます。
本記事では、スペックや乗り味の違いはもちろん、カスタム事例や中古相場、さらには注意すべき欠点まで徹底的に比較。
これを読めば、自分に合う一台がどちらなのか、はっきり見えてくるはずです。
記事でわかること
- ストリートツイン900とボンネビルT100のスペック・デザインの違い
- 街乗り・ツーリングでの走行性能や乗り味の比較
- それぞれのカスタム事例と楽しみ方
- 中古相場やリセールバリューの傾向
- 維持費や注意すべき欠点
- 初心者・上級者別におすすめできるモデル
第1章 ストリートツイン900とボンネビルT100の基本スペック比較
ストリートツイン900とボンネビルT100は、どちらもトライアンフの“モダンクラシック”シリーズに属する人気モデルです。
まずは基本スペックを並べて比較してみましょう。
基本スペック一覧
項目 | ストリートツイン900 | ボンネビルT100 |
---|---|---|
エンジン | 900cc 並列2気筒 SOHC | 900cc 並列2気筒 SOHC |
最高出力 | 約65PS @7,500rpm | 約65PS @7,400rpm |
最大トルク | 約80Nm @3,800rpm | 約80Nm @3,750rpm |
車両重量 | 約216kg | 約228kg |
シート高 | 765mm | 790mm |
タイヤサイズ | 前18インチ/後17インチ | 前18インチ/後17インチ |
燃料タンク容量 | 12L | 14.5L |
※年式により細かな数値は異なります
スペックから見える違い
- 重量
ストリートツインは軽めで取り回しやすく、街乗りや初心者に優しい。
ボンネビルT100はやや重量感があり、安定感と「大きなバイクに乗っている」という満足感を得やすい。 - シート高
ストリートツインは足つきが良く、身長が低めのライダーにも安心。
ボンネビルT100はやや高めで、長距離でもゆったりしたライディングポジション。 - タンク容量
ストリートツインはコンパクトタンクで街乗り向き。
ボンネビルT100はタンクが大きく、ロングツーリングに強い。
この段階で「扱いやすさを取るか」「クラシックらしい存在感を取るか」という方向性が見えてきます。
第2章 走行性能と乗り味の違い
ストリートツイン900の走行性能
- 街乗りに強い軽快さ
低速からトルクが出やすく、信号待ちやストップ&ゴーの多い市街地でも扱いやすい。 - 取り回しのしやすさ
車重が軽いため、狭い路地やUターンも比較的楽。 - 加速感は穏やか
高速道路やワインディングでは「もう少し力が欲しい」と感じるライダーもいる。
ボンネビルT100の走行性能
- 安定感のあるクルージング性能
重量感とホイールベースの長さが、高速走行での直進安定性を生む。 - ツーリング向けの伸びやかさ
長距離でも余裕を持って走れるフィーリング。 - 街中では少し重さを感じる
取り回しや低速走行ではストリートツインより扱いづらい面もある。
乗り味の比較まとめ
- ストリートツイン900:軽快・フレンドリー。日常の足や気軽なツーリングに最適。
- ボンネビルT100:安定感とクラシックな余裕。長距離クルージングや「大人のバイクライフ」を楽しみたい人に合う。
つまり、ストリートツインは“街で映えるバイク”、ボンネビルT100は“道を旅するバイク”とイメージするとわかりやすいです。
第3章 カスタム事例と拡張性
ストリートツイン900のカスタム事例
- スクランブラー風カスタム
ハイマウントマフラーやブロックタイヤを装着して、オフロードテイストに寄せるのが人気。 - カフェレーサースタイル
セパハンやバックステップを導入し、スポーティに仕上げる例も多い。 - アフターパーツの豊富さ
トライアンフ純正アクセサリーに加え、海外メーカーのカスタムパーツが豊富で選択肢が広い。
ボンネビルT100のカスタム事例
- クラシック強調カスタム
レザーサドルバッグやメッキパーツを追加して、よりヴィンテージ感を強めるのが定番。 - ツーリング仕様カスタム
ウインドシールド、キャリア、サイドバッグを装着して長距離に特化。 - 伝統を活かすカスタム
カラーリング変更やタンクペイントなどで、自分だけのクラシックスタイルを作る楽しみがある。
カスタムの方向性まとめ
- ストリートツイン900:モダン寄り。自由度が高く、街乗りからスポーツスタイルまで幅広く対応。
- ボンネビルT100:クラシック寄り。伝統を尊重したカスタムが映え、落ち着いた雰囲気を演出できる。
この章では「自分好みに育てられるかどうか」という要素が購入意欲に直結します。
特にストリートツインはカスタムベースとして人気が高いので、初心者から上級者まで楽しめるのが強みです。
第4章 中古相場とリセールバリュー
ストリートツイン900の中古相場
- 新車価格は約120〜130万円前後(年式による)。
- 中古は 70万〜100万円 が相場。走行距離2万km未満・状態良好なら90万円前後が多い。
- 流通量が比較的多く、年式や走行距離によって価格差が大きい。
- 「手に入れやすい高級バイク」として、中古市場では安定した人気。
ボンネビルT100の中古相場
- 新車価格は約135〜150万円前後(年式による)。
- 中古は 90万〜120万円 が相場。
- 流通台数がストリートツインより少なめで、人気カラーは価格が落ちにくい。
- クラシックデザインの需要が根強いため、リセールバリューが高め。
リセールバリュー比較
- ストリートツイン900
→ 手放すときの価格はやや下がりやすいが、「手軽にトライアンフに乗れるモデル」として需要は常に一定。 - ボンネビルT100
→ 中古でも人気が高く、相場が安定しているため資産性はストリートツインより優秀。
まとめると、
- 短期的に気軽に楽しみたい人 → ストリートツイン900
- 資産価値やリセールを重視する人 → ボンネビルT100
という構図になります。
第5章 維持費・欠点・注意点
維持費の目安
- 車検・税金
どちらも排気量は900ccなので重量税や自動車税は同等。 - 燃費
実燃費は 20km/L前後。街乗りではやや落ち込み、高速やツーリングでは伸びる。 - 保険・メンテナンス
外車扱いになるため、ディーラーでの点検費用は国産より高め。オイル交換は1.5〜2万円程度が目安。
ストリートツイン900の欠点
- パワー不足を感じる人も
軽快で扱いやすい反面、高速巡航や2人乗りでは力強さに欠ける場面がある。 - タンク容量が小さい
12Lしかないため、ロングツーリングでは給油回数が増える。
ボンネビルT100の欠点
- 重量感がネック
約228kgあり、取り回しや低速走行ではストリートツインより扱いづらい。 - 価格が高め
新車・中古ともにストリートツインより10〜20万円ほど高く、維持費もややかかる。
注意点(共通)
- 外車ゆえのパーツ代
純正部品の値段が国産車より高い傾向。修理やカスタム時のコストを見込む必要がある。 - 中古車選びは慎重に
メンテナンス履歴が明確な車両を選ぶことが大切。特に電装系や消耗品の状態は要チェック。
総じて言えば、
- ストリートツインは維持しやすいがタンク容量やパワーが弱点
- ボンネビルT100は安定感と存在感があるが、重量と価格がネック
となります。
結論|どちらを選ぶべきか?
ストリートツイン900とボンネビルT100は、同じ900ccエンジンを搭載しながらも、性格は大きく異なります。
最終的に選ぶポイントは「どんなバイクライフを送りたいか」によって決まります。
ストリートツイン900がおすすめな人
- 初めての大型・外車バイクを安心して楽しみたい
- 街乗りや日常使いを中心に、軽快に乗りこなしたい
- カスタムで自分好みに仕上げたい
- 比較的手頃な中古価格でトライアンフに乗りたい
ボンネビルT100がおすすめな人
- クラシックな存在感と伝統を味わいたい
- ロングツーリングや高速走行をメインに考えている
- 資産価値・リセールを重視して選びたい
- ゆったりと“大人のバイクライフ”を楽しみたい
結論として、
- 気軽さ・扱いやすさ重視なら「ストリートツイン900」
- 存在感・資産価値重視なら「ボンネビルT100」
このシンプルな分け方で、自分に合った一台が見えてくるはずです。
総括
ストリートツイン900とボンネビルT100は、同じトライアンフの血統を持ちながらも、性格はまったく異なる2台です。
街を軽快に走り抜けたいのか、それともクラシックな存在感と共に長い旅に出たいのか――。
その選択はスペック以上に「あなたがどんな時間を過ごしたいか」で決まります。
どちらを選んでも後悔はありません。
大切なのは、バイクと共に描く未来を具体的に思い描き、その世界観に最も合う一台を手に入れること。
この比較が、あなたの理想の高級バイクライフを見つけるきっかけになれば幸いです。
よくある質問(FAQ)
Q1. ストリートツイン900とボンネビルT100の一番大きな違いは何ですか?
A. ストリートツイン900は軽快さと扱いやすさが特徴で、街乗りや初心者に向いています。ボンネビルT100は重量感と安定感があり、長距離ツーリングやクラシックな存在感を求めるライダーに向いています。
Q2. 維持費はどちらの方が安いですか?
A. 基本的な税金や車検費用は同じですが、ボンネビルT100は重量があるためタイヤやブレーキの消耗がやや早く、維持費はストリートツインより高くなる傾向があります。
Q3. 中古で買うならどちらがおすすめですか?
A. コストを抑えて気軽に楽しみたいならストリートツイン900がおすすめです。資産性やリセールを重視するならボンネビルT100の方が相場が安定しており、将来的に売却しても価値が残りやすいです。
Q4. カスタムの自由度はどちらが高いですか?
A. ストリートツイン900はスクランブラー風やカフェレーサー風など幅広いスタイルに対応でき、自由度が高いです。ボンネビルT100はクラシック路線を強めるカスタムが多く、落ち着いた雰囲気に仕上げやすいです。
Q5. 初心者が乗るならストリートツイン900とボンネビルT100のどちらがいいですか?
A. 初心者には軽くて足つきの良いストリートツイン900の方が安心です。ボンネビルT100は重量感があり取り回しが難しい場面もあるため、ある程度バイクに慣れてから選ぶと安心です。